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RDBとは?よく使われるMySQL、PostgreSQL、Microsoft SQL Serverの特長

リレーショナルデータベース(RDB)の仕組みやよく利用されるRDBであるMySQL、PostgreSQL、Microsoft SQL Serverの3つ特長を紹介します。

「リレーショナルデータベース(RDB)」とは?

データベースに格納されているデータは、特定の条件に基づき管理され、必要に応じて検索や編集を行ったりするために利用されています。現在最も普及しているデータベースシステムが、Excelシートのように行と列の2軸でデータを管理している「リレーショナルデータベース(Relational Database / RDB / 関係性データベース)」です。

リレーショナルデータベース上の行を「レコード」、列を「フィールド」、そして表自体を「テーブル」と呼びます。それぞれのテーブルから関係性のあるものを組み合わせてレポートや新しい表を作成したり、一方のテーブルを更新することでもう一方も自動的に更新できるようになります。

導入のメリットとして、データの加工や結合、削除など情報を柔軟に管理できることや管理に複雑なデータの関連性を利用できること、複数の表と組み合わせることでさらに複雑なデータの取り扱いが可能なことなどが挙げられます。それに対し、格納されているデータが複雑化しやすく、処理速度が遅くなる傾向にあるというデメリットがあります。

またリレーショナルデータベースの管理システムは、リレーショナルデータベース管理システム(Relational Database Management System / RDBMS)と呼ばれています。代表的なRDBMSをいくつかご紹介いたします。

  • MySQL:世界で最も普及しているオープンソースのRDBMS
  • PostgreSQL:オープンソースのRDBMS
  • Microsoft SQL Server:Microsoft社が開発したRDBMS
  • Oracle Database:Oracle社が開発した世界初の商用RDBMS

今回は上記よりMySQL、PostgreSQL、Microsoft SQL Serverを取り上げたいと思います。

「MySQL」とは?その特長

MySQL」は2010年よりOracle社が開発やソースコード管理を行っている世界で最も普及しているオープンソースのRDBMSです。あらゆる環境で動作するようにテストされており、Unix系(FreeBSD、OpenBSD、Linux、macOS、Solaris)、Microsoft Windows、Macなど様々なプラットフォームに対応しています。シェア率1位のオープンソースということもありWikipediaやFacebook、Twitter、YouTube、Netflixなど多くの有名なWEBサイトにも採用されていますので聞いたことある方も多いのではないでしょうか。

以下、MySQLの特長です。

特長1. 高い拡張性と柔軟性

MySQLは幅広い拡張性を持っているのでアプリケーションの規模に関係なく様々なデータを柔軟に統合することができます。

特長2. 高性能

独自のストレージエンジン(データの追加や更新、削除、検索するときに使われる機能)が採用されており、ストレートエンジンをそれぞれのアプリケーションの目的に応じて選択することが可能となっています。機能が種類豊富に備わっている上、使い勝手も良いと評価されているのでハイパフォーマンスな開発が行いやすくなります。

特長3. 強固なセキュリティ

MySQLは高い堅牢性にも定評があります。バックアップやリカバリー機能などデータを保護するための機能が多くあり、安全にアプリケーションの運営ができる環境が整っています。

特長4. 世界的に人気があり、シェア率が高い

世界で最も普及しているということもありインターネット上に情報が多く挙がっていますので、トラブルの際にも情報収集が行いやすいのはメリットとして挙げられます。また人気が高いということはつまり、MySQLのスキルが豊富な人材も多く存在しているということになりますので開発時の人材確保もしやすいでしょう。MySQLに関するセミナーも多く行われています。

「PostgreSQL」とは?その特長

PostgreSQL」はPostgreSQL Global Development GroupというPostgreSQLの開発者からなるコミュニティによって開発が行われているオープンソースのRDBMSです。こちらもLinux、Mac、Windowsなどプラットフォームを問わず動作させることができます。有名なサービスだとFacebookやInstagram、Skypeなどに利用されています。

以下、PostgreSQLの特長です。

特長1. 「ORDBMS」で単なるRDBMSではなく複雑なデーター構造を作成できる

PostgreSQLはオブジェクト関係データベース管理システム(Object Relational Database Management System / ORDBMS)というオブジェクト指向でデータベースを管理することが出来るソフトウェアが採用されています。RDBMSの一種ですが、RDBMSより複雑なデータ構造を作成することができます。

特長2. MySQLを超える機能量

PostgreSQLはMySQLを超える機能量を誇っており、複雑なクエリや大規模なデータベースを扱うことができます。また有償の商用製品と同等の機能と性能が世界的に評価され、最も急成長しているDBMSとして2020年度のDatabase of the Year賞も受賞しています。

特長3. SQLへ準拠している

PostgreSQLのSQLインタフェースは独自の書き方が少なく、ISO/IECの標準SQLにならった実装がなされています。独自構文が多い場合、RDBMSの変更を行う際に修正箇所の作業が大変になります。有償のOracle Databaseからオープンソースへの移行でPostgreSQLが多く選ばれているのもSQLインタフェースが大きなきっかけでしょう。

「Microsoft SQL Server」とは?その特長

Microsoft社が開発したRDBMS、通称「SQL Server」です。「MS SQL」などと呼ばれることもあります。Windows OSと相性がよく、Windows Serverを導入している企業で採用されることが多い有償RDBMSですが、無償提供している機能もあります。

以下、SQL Serverの特長です。

特長1. Microsoft社製品との連携がしやすい

テーブルのExcelへの出力やバッチファイルからSQLの実行などMicrosoft製品との相性が抜群なのが一番のメリットとして挙げられます。また、Microsoft Azure上でもSQL Serverを利用できます。

特長2. 直感的な操作が可能

通常、データベース操作はコマンドを入力して操作するCLI(CUI)が利用されますが、SQL Serverは「SQL Server Management Studio」と呼ばれるGUIが適用されています。GUIは視覚的にデータベースを操作することができるので利用しやすいことが評価されています。

特長3. システムの規模に合わせた製品パッケージの選択が可能

  • 有償版
    – Enterprise:大規模システム向け
    – Standard:中規模システム向け
    – Web:Webサービス向け
  • 無償版
    – Developer:開発用途
    – Express:小規模システム向け

それぞれ製品パッケージごとに機能量が変わってくるのでシステムの規模に合わせて選択が可能です。

MySQLはシンプルなWEBサービス、PostgreSQLは複雑なWEBサービス、Microsoft SQL ServerはMicrosoft製品を利用している企業向きなどそれぞれのRDBMSによって特色はありますが、自社エンジニアのスキルや利用できる機能が自社のWEBサービスに最適かどうかなどを考慮し、目的に合ったデータベースを選択することでさらに多くの業務を効率化できるでしょう。

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