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AWSとは何か?初心者向けにわかりやすくできることや注意事項を解説

AWS(Amazon Web Services:アマゾンウェブサービス 以下AWS)は、Amazon Web Services, Incが提供しているクラウドコンピューティングサービスです。企業や個人がインターネットを介してサーバーやストレージ、データベース、ネットワーク環境などのIT リソースを必要に応じオンデマンドで利用することができます。ユーザーはAWSから提供されている多数のサービスの中から必要な機能を組み合わせて自分の使いたいサービスを作れます。

しかしAWSのサービスは種類が多く似たものもあり、使いこなすには学習コストのかかるサービスでもあります。

本記事ではAWSとは何なのか、メリットや注意事項、料金体系、そして、AWSを使って何ができるのかについて初心者に向けてわかりやすく解説していきます。

AWSとは何か?

かつて、企業はサーバーが必要となった場合、自社内、もしくは電源や空調、耐震設備の整ったデータセンターの一区画を借りて、自前でサーバー機器やソフトウェアなどすべてのシステム、インターネット回線を調達し、運用していました。このサーバー環境はオンプレミスと呼ばれ一般的でしたが、サーバーが実際に稼働するまで、多大な労力と先行投資が必要でした。

現在、AWSをはじめとしたクラウドコンピューティングサービスでは、サーバーを購入する、サーバーを管理する、サーバーの搬入を待つといった必要がなくなり、インターネットにつながるPCがあれば、数分でインターネット上に仮想のサーバーを作成し、利用することができるようになりました。サーバー機器を所有する必要がなく、使わないときはすぐに不要なリソースを停止または削除することで課金を停止できます。

AWSはもともとECサイトのAmazonが膨大な商品管理やデータ分析などさまざまな課題を解決するために考え出されたITインフラの仕組みやノウハウの一部を2006年一般向けにサービスとして公開したことからはじまりました。

クラウドコンピューティングサービスの先駆けとなったAWSは、現在世界での売上でトップシェアクラスのユーザー数を誇ります。米調査会社のガートナーの2020年8月の発表では、2019年の世界シェアは45%もあり、世界で最も使われるクラウドコンピューティングサービスです。
出典元:Gartner Says Worldwide IaaS Public Cloud Services Market Grew 37.3% in 2019

AWSを使う5つのメリット

AWSには、オンプレミスに比べて、次のようなメリットがあります。

低コスト・継続的な値下げ

AWSの料金はサービスごとに異なりますが、基本的には初月から秒単位、もしくは時間単位の従量制です。必要な時にサービスを立ち上げて、不要になったらサービスを停止し、データを削除することで課金は停止します。初期費用が無料で月額基本料金がかからないので、その分コストを削減できます。

また、AWSは過去10年間で85回以上の継続的な値下げを行ってきました。
多くのお客様が利用することでスケールメリットによりインフラの維持コストを削減し、技術投資やサービスの最適化を行って全体的なコストを継続的に下げ続けることができています。コストが下がった分、値下げとして顧客に還元しているのです。

可用性と信頼性の高さ

AWSには、世界中に分散された25のリージョンがあり、その中に地理的に離れたデータセンター群であるアベイラビリティーゾーンがあります。アベイラビリティーゾーンは世界で81箇所あり、日本では、東京と大阪にリージョンが設置され、アベイラビリティゾーンは東京リージョンに4つ、大阪リージョンに3つあります。物理的にも論理的にも独立した空間を用意することで、1つのインスタンスにトラブルがあっても、他のインスタンスには波及しません。そのため、高い可用性を求められる運用の設計要件にも対応できます。

使いたいときにすぐ使える

AWSは、インターネットでアカウントを作成し、申し込んだらすぐに使うことができます。導入準備の時間がかかりません。

工数を削減できる

AWSが提供しているインフラ部分のセットアップや運用は、AWSが行うため、オンプレミスに比べるとはるかに工数を削減できます。ユーザーはインフラを利用して本来の目的を達成するためのアプリケーション開発などの作業に集中できます。ただし、AWSのサービスにインストールしたOSやミドルウェア、ユーザーが開発したアプリケーションなどは、ユーザー側で管理しなくてはなりません。

最先端技術をいつでも利用できる

AWSは、機械学習、ロボット工学、量子テクノロジー、人工衛星などの最先端技術を含む200を超えるサービスを提供しており、2020年には2,757回のバージョンアップや機能改修などのアップデートが行われています。AWSの90%以上のサービス、機能はお客様からのリクエストを元に実装されています。企業が必要とする機能はひととおり揃えられており、他社のサービスを組み合わせることなくAWSのみで完結させることができます。

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AWSのサービスでなにができる?初心者にもわかりやすく代表的なサービスを解説

AWSでは、2021年3月時点で200ものサービスが提供されており、インフラストラクチャサービスとプラットフォームサービスの2つに分かれています。
インフラストラクチャサービスに含まれるのはコンピューティング、ストレージ、コンテンツ配信、データベース、ネットワーク、セキュリティなどです。プラットフォームサービスには分析、アプリケーションサービス、開発者用ツール、管理ツール、モバイルサービスなどが含まれます。また、それぞれの分野でさらに細かいサービスが提供されています。

ウェブサイト構築・運用

使うサービス:Amazon EC2、Amazon Lightsailなど

「Amazon EC2(Amazon Elastic Compute Cloud)」はAWSで汎用的に利用される仮想サーバーのサービスで、サーバーを構築し運用できます。WindowsやLinuxなどのOSが自由に選べる、CPUのCore数やメモリ容量を状況に応じて選択・変更できる、複数の仮想サーバーを作り冗長化するなど、幅広いカスタマイズが可能です。管理画面上の操作だけで、数分でサーバー構築が完了します。
「Amazon Lightsail」はVPSサービスで、Amazon EC2より自由度は下がりますが、手軽に利用できます。さまざまなテンプレートが用意されており、ウェブサイトをWordPressなどのアプリケーションを利用して簡単に作れます。

データのバックアップ・災害対策

使うサービス:Amazon S3

「Amazon S3(Amazon Simple Storage Service)」は、オンラインストレージサービスの一つです。高い拡張性・耐久性、可用性や低コストなどの特長からバックアップや災害対策用のデータ保管庫、アーカイブ、コンテンツ配信、データの分析用のデータレイクなどにも活用できます。
保管されるデータは最低3つのアベイラビリティゾーンに自動的に複製して保存されるため耐久性が高く、どれか1つに障害が発生しても使い続けることができます。

ビッグデータの蓄積・分析・運用

使うサービス:Amazon EMR、Amazon Redshift、Amazon Kinesisなど

企業が扱う膨大な量のデータ(顧客情報やIoTデータなど)の蓄積、分析、運用をいくつかのサービスと組み合わせて実現できます。
「Amazon EMR」はビッグデータのクラウドプラットフォームで、Apache Spark、Hive、Prestoなどのフレームワークを利用したデータ解析が可能です。Amazon S3などにデータを保存し、Amazon EMRと連携することでオンプレミスと比べ、解析環境を効率よく構築できます。

ほかには、データウェアハウスサービス「Amazon Redshift」やストリーミングデータをリアルタイムに分析が可能な「Amazon Kinesis」などがあります。
ご参考:AWSのデータ分析機能の使い方と成功事例

基幹・業務システムの構築・運用

AWSは社内の基幹・業務システム(顧客管理や販売管理、人事給与、会計システム)の構築にも活用できます。これら基幹、業務システムをAWSに移行することで、ハードウェア機器増強などのサイジング作業やセキュリティアップデート作業、ハードウェア障害対応などのインフラの運用負担を軽減できるメリットがあります。

AWSの料金体系

料金体系はサービスにより異なり、利用するサービスごとに料金が必要になります。いくつものサービスを組み合わせて利用すると、請求額が意外に高価になるので注意が必要です。最初は最低限の構成からはじめることをおすすめします。AWSには公式の見積もりツールが提供されているので、申し込む前に利用額を見積もることも可能です。

ご参考:AWS料金の見積もり方法|公式ツールAWS Pricing Calculatorの使い方

従量課金

AWSは月額ではなく従量課金制なので、利用量によって月ごとに価格が変動します。データ送信にはデータ転送料金もかかるので、アクセスが増えたときには注意が必要です。Amazon EC2、Amazon RDS、Amazon S3など、いくつかのサービスは、一定の容量なら1年間無料で試すことができます。無料期間でいろいろなパターンを試し、必要な量を見積もると安心です。
ご参考:AWS料金はどう決まる?料金が決まる仕組みとケース別の目安を解説

AWSを利用するときの2つの注意事項

AWSを利用するときには、次のような部分に注意する必要があります。

サービス組み合わせの最適化

AWSにはさまざまなサービスがあり、なかには似たサービスもあるので、ユーザーが実現したいシステムのために、どのサービスを組み合わせるべきか迷うことも考えられます。利用前にはどのようなサービスを利用してなにを実現したいのかといった目的を明確にし、組み合わせや使い方を考える必要があります。
サービスの組み合わせについてはAWSパートナーに相談することも可能です。
AWSコンサルティング・技術支援サービス

バックアップや死活監視、セキュリティはユーザーが行う

AWSを利用するときには「責任共有モデル」を理解する必要があります。これは、AWSとユーザーが責任範囲を分担するという考え方です。AWSが提供するサービスはハードウェア、データセンター、コンピューティングなど、クラウド本体のインフラ部分のみです。クラウド内に構築されるOSとアプリケーション、さらにそこで利用されるデータについては、ユーザーに管理責任があります。

AWSではバックアップや死活監視、セキュリティ用のサービスも提供しているので、ユーザーがそれを組み合わせて利用するのが一般的です。
ユーザー側での対応が難しい場合には、AWSパートナーから提供される運用代行サービスを利用する方法もあります。
AWSの運用代行サービス

AWS以外のクラウドとは

AWS以外の世界のクラウドコンピューティング市場はMicrosoft社が提供する「Azure」が世界シェア率2位、Google社が提供する「Google Cloud Platform(GCP)」が 世界シェア率3位となっています。それぞれ特長をあげていきます。

Azure

AzureはMicrosoftが提供しているため、Windows Server の移管先に向いています。Office365や、Active DirectoryなどのMicrosoft系ツールとの連携もしやすいのがメリットとなります。

Google Cloud Platform(GCP)

GCPはGoogleが提供しており、検索、Gmail、Googleマップ など世界中に提供するサービスの基盤としても運用実績があります。Googleが提供するサービスと連携が取れることや、AI開発、データ分析にむいていて、効率的な運用が可能です。サービス利用者には、オンライン学習コースが用意されており、無料、かつ日本語なので、初心者でも使いやすいサービスです。

使いこなすには知識が必要

200ものサービスを提供しているAWSは、さまざまな使い方ができます。そのため、ユーザーが明確に目的をもち、何をしたいのかを決断しない場合、どう使えばいいかがわかりません。具体的に使い方を考えてから、それに合わせて必要なAWSのサービスを選択しましょう。適切なサービスを選択するためには、AWSについてもより正しく理解する必要があります。AWSを使いこなすための学習コストを高いと感じる場合や、人材が不足しているようであればAWSのパートナーに相談しましょう。
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