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AWS事例 – オンプレミス運用の人気ブログサービス、マルチクラウド環境への移行で海外展開を実現

アクセス集中で閲覧障害、ユーザーから不満の声も…

月間1億PVものアクセスを誇る、ブログプラットフォームサービスを展開するB社。オンプレミス環境でサービスを展開していましたが、人気ブログの記事がSNSなどで拡散されたときにアクセスが集中して、サービス提供に影響が出るケースが頻発していました。サーバーの増設も検討しましたが、サーバー、ネットワーク機器等の追加費用、ラックスペース、電源容量の物理的な問題、設置から構築までの工数など様々な面で担当者が解決しなければいけない課題が多く、暫定対応としてアクセス集中時にはトラフィックの制限を実施する運用をしていましたが、ユーザーからは記事をタイムリーに閲覧できないことに対して不満の声があがっていました。
同時期にこのサービスをアジアとヨーロッパへ展開することや、新事業としてコンテンツ配信サービスをはじめることが決まり、インフラとしてクラウドサービスを採用することを考えていました。主要なクラウドサービスは海外にもリージョンを保有しているためです。

また、クラウドサービスであればアクセスが集中した場合でもサーバーを柔軟に拡張して対応することができるため現状の問題を改善するためにもオンプレミス環境のシステムもクラウドへ移行することを決めました。しかし、B社の担当者はクラウドサービスを扱ったことがなく、どのクラウドサービスが最適なのか、またどのような構成にすればユーザーが快適にサービスを閲覧できるのかわかりません。
そこで、現在サービスが稼働しているオンプレミス環境の扱いにも長けていて、クラウドにも詳しいインテグレーターを探しNHN テコラスが選ばれました。

マルチクラウドで海外展開に対応

移行先クラウド選定、コンサルティング、手配、構築については、オンプレミス環境・クラウドサービスともに熟知したインフラエンジニアが担当しました。B社で稼働中のサーバーのアセスメントをすすめる傍ら、海外展開の観点からどのクラウドサービスが最適かを検討することになります。
「クラウドの管理が煩雑になることを避けるため、できれば1つのクラウドサービスへの移行ですべてを完結したい」というのがB社の要望でした。リージョン展開数やB社が今後サービス展開を考えている国を考慮し、AWSへの移行を考えていましたが、アジア地域のサービス展開予定の国では、サービスを提供するためには自国内に法人登記されているデータセンター事業者のサーバー上にデータを置く必要がある、などの制約があることが判り、最終的にアジア地域はIIJ GIO、ヨーロッパ地域はAWSのマルチクラウドの構成でサービスを展開することに決まりました。さらに新事業のコンテンツ配信サービスについても、ユーザーに快適にサービスを利用してもらうため、CDNでの配信も提案しました。

クラウドの利点を活かしたインフラ設計で、閲覧障害を解消

オンプレミス環境からクラウドへの移行の際にB社の担当者が最も心配していたのはコスト面です。クラウドに移行したことでアクセス集中に対してスケールアウト(サーバー台数を増やす)できるようになったが、想定以上の費用が発生してしまうのではないか、との懸念がありました。そこでB社が想定する最大のアクセス数と通常時のアクセス数と許容できる最大のコストを元にシミュレーションを実施し、通常時のサーバーのスペックと台数、スケールアウトするサーバーの最大数を決定しました。アクセス集中が収束した時には、順次サーバー台数を通常時の台数に戻す、想定よりもアクセスが少ない場合もサーバーのサイジングを見直すなどクラウドならではの柔軟な運用ができるため、オンプレミス環境で起こっていたサイトが閲覧できないトラブルはほとんど発生しなくなりました。

Webサービスへのアクセス集中、AWSを活用した対処方法とは?

またコンテンツ配信サービスもCDNを活用して、リリース時からスムーズに配信をすることができたため、大きなトラブルもなくサービスを開始することができました。NHN テコラスのCDNサービスは、大手業者のCDNを1GBあたり5円という格安の値段で提供しているため、コストの面でもB社には大変満足いただけました。

インフラの管理コストからの解放

いままでは再起動を伴う物理サーバーのメンテナンス、パッチの適用や構成変更などを実施する場合は、データセンターへ赴き、万が一のサービス断でも影響が極力少ないと思われる深夜、早朝に実施するなどの対応が必要でしたが、クラウドへ移行したことにより、ブラウザ上で全ての操作が完結し、サーバー障害時もバックアップイメージをもとに新しいサーバーをすぐに立ち上げることができるため、B社の担当者はとても驚きました。その結果、サービス開発しているチームとの連携の時間がふえ、DevOpsでの開発に取り組むこともでき、ビジネスへの貢献度がふえたことでB社の担当者の評価にもつながりました。

導入後の効果

  • マルチクラウドを利用しているが、請求・運用管理はNHN テコラス一社に集約しているため管理コストがかからない
  • インフラ設計を見直しアクセスに合わせてスケールさせることで耐障害性を高め、コストを抑えることができた
  • クラウドにすることでインフラの管理工数が軽減、サービス開発チームとの連携が増えた

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