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AWSの請求・運用・導入代行サービスとは?利用するメリットや各社サービスの比較、選択のポイントを解説

AWSの代行サービスには、大きく分けて請求代行(リセール)・運用代行・導入代行の3つがあります。

請求代行
(リセール)
AWSパートナーがユーザーに代わってAWSに支払いを代行するサービス
ユーザーはAWS料金を請求書払いできる&利用料の割引を受けられるメリットがある
運用代行 AWSサービスの監視、障害の一次対応、各種設定の作業などを代行するサービス
導入代行 AWSの新規導入に伴うシステム構築や、オンプレミス、他システムからの移行作業を代行するサービス

運用代行や導入代行サービスを使うことで、AWSに精通した社員がいなくても安心してAWSの導入や運用ができます。また、請求代行サービスを使えば、AWS公式では取り扱いのない日本円での請求書払いが可能になるだけでなく、AWS利用料の割引を受けられるサービスもあり、コストを抑えられるメリットがあります。

この記事では、3つの代行サービスの内容、メリット・デメリット、価格相場を紹介するとともに、失敗しないAWSパートナー選び方についても解説していきます。

AWSの導入や運用がラクになるよう、ぜひ最後まで読んでAWS代行サービスの導入を検討してみてください。

1. AWSの請求・運用・導入代行サービスでそれぞれでできることは?

冒頭でもお伝えした通り、AWSの利用に際して「請求代行」「運用代行」「導入代行」の3つの代行サービスをAWSパートナーや委託会社に外注する方法があります。
それぞれの代行サービスについて、何ができるのかを解説していきます。

1-1. AWSの請求代行サービスとは

AWS請求代行サービスは、AWSの公式パートナー企業が提供するサービスです。AWSパートナーはAWSユーザー企業のAWS利料金を代行してAWSに支払い、AWSユーザー企業に請求します。パートナー企業によっては「支払い代行サービス」「リセールサービス」という名称のこともあります。

日本円での請求書払いが出来る

なぜAWSパートナーを経由させてまで「請求代行サービス」を使うのかというと、AWSが公式に用意している支払い方法では、日本円での請求書払いができないからです。一方、パートナーが提供するAWS請求代行サービスを使えば、AWS料金を、日本円での請求書払いで支払うことができます。
AWSの請求書払いについては AWSを請求書払いで支払う方法 の記事もご覧ください。

AWS利用料金の割引が受けられる

例えば、AWSパートナーである当社、NHNテコラスは、AWSから受けれるボリュームディスカウントによる値引き分をユーザー企業に還元しAWS料金の割引を行っていますが、他社のAWSパートナーも同様にAWS料金の割引を行っているケースはあります。こうしたメリットも、AWS請求代行サービスを検討するべき要因のひとつです。

AWS請求代行サービスについてより詳しく確認されたい場合は、
当社「AWSの請求代行リセールサービス」のサービスご紹介ページを合わせてご覧ください。

1-2. AWSの運用代行サービスとは

AWSの運用代行サービスとは、AWSユーザーに代わって、AWSの運用・監視・障害対応などを代行するサービスのことです。

代行会社によって名称はさまざまで、保守代行、監視、運用保守、運用代行サービスなどと呼ばれることもあります。対応できる範囲もバラバラで、監視と障害対応だけを行うものもあれば、運用時の設定変更作業まで代行してくれるもの、電話などで技術的なサポートも受けられるものまでさまざまです。

「運用」といっても、システムのレスポンスが遅くなっていないか、アプリが落ちていないか、エラーが落ちていないかなどをチェックする作業がメインなので、「保守」という言葉のイメージの方が近いでしょう。
「AWSの監視・運用代行サービス」はこちら

1-3. AWSの導入代行サービスとは

AWSの導入代行サービスとは、AWSを新規で導入する場合やオンプレミス、既存システムから移行する際に、システムの設計から構築までを代行してくれるサービスのことです。

実際には「導入代行」とはあまり呼ばれず「導入支援」「構築支援」「移行支援」という名称が一般的ですが、お客様に代わり作業を請け負う代行サービスです。

要件定義から事前検証、設計、構築や移行までワンストップで委託できるサービスが一般的です。

導入代行サービスについてより詳しく知りたい方は、AWSの導入支援サービスとは?そのメリット・価格・選び方を解説の記事をご覧ください。

1-4. AWSの請求・導入・運用代行をトータルで請け負う企業もある

代行会社によっては、請求代行・導入代行・運用代行・全てを一貫してお願いできる企業もあります。

例えば当社、NHN テコラスの場合、AWSの構築・監視・運用代行・請求代行はもちろん、技術支援やインテグレーション代行、AWSの活用・運用のアドバイスなど、AWS運用をあらゆる面からサポートします。

「<マンガでわかる>AWS運用代行サービス」のホワイトペーパー では、わかりやすく運用代行サービスについてご紹介しています!

2. AWSの代行サービスを使うメリット

代行サービスの概要が分かったところで、AWSの代行サービスを使うメリットとデメリットについてお伝えしていきます。まずは、3つの代行サービスそれぞれのメリットを見ていきましょう。

2-1. AWS請求代行サービスを使うメリット

日本円建ての請求書払いができる

繰り返しになりますが、請求代行サービスを使う最大のメリットは、日本円建ての請求書払いができることです。
AWS公式の支払い方法では、日本円払いのクレジットカード決済、または、米ドル払い・海外送金の請求書払いのどちらかしか選べません。つまり、AWS料金を日本円建ての請求書払いで支払いたい場合は、AWSパートナーが提供する請求代行サービスを利用する必要があります。

AWS利用料金を割引価格で利用できる

さらにもう1つ請求代行サービスを使うメリットとして、こちらも繰り返しになりますが、AWSパートナーによっては、AWS利用料金を割引価格で利用できることです。

各AWSパートナーは複数ユーザー企業のAWS料金を一括して支払っているため、AWSからボリュームディスカウントを受けられます。その割引分をユーザー企業に還元することで、割引が可能となります。

例えば当社、NHN テコラスの請求代行サービスをご利用頂く場合、全リージョン・全サービスのAWS利用料金が8%割引となります。

「<マンガでわかる>AWSリセールサービス」のホワイトペーパー では、わかりやすく請求代行リセールサービスについてご紹介しています!

2-2. AWS運用代行サービスを使うメリット

自社内でのAWS監視が不要になる

運用代行サービスを使う最大のメリットは、自社に24時間365日の監視チームを設置する必要がないことです。
自社内で監視をおこなおうとするとコストがかかるため、代行会社に依頼するケースは多いです。

AWSの学習コストを下げ、また本業に集中できる

AWSを熟知したエンジニアのいる企業の運用代行サービスを利用することで自社内のAWSへの学習コストの負担をへらすことができ、本業に集中しながらAWSを最大限活用できます

2-3. AWS導入代行サービスを使うメリット

自社リソースの利用が抑えられる

AWS導入代行サービスを使う最大のメリットは、自社内のリソースを割くことなくAWSをスムーズに導入(移行)できることです。

最適なAWSサービス、プランの選択や設計ができる

AWSには200種類のサービスがあり、構築するためには幅広い知識だけでなく豊富な経験が必要です。導入の際の設計や構成、設定が適切でない場合、無駄にコストが生じることにもなります。代行会社は依頼されたユーザーへのヒアリング、事前調査のうえ、適切なプランを選択し設計、構築をおこない導入までを支援します。そのため、実績が豊富なエンジニアを抱えたSIerやSIベンダーなどを選択するのがおすすめです。

また、導入代行サービスを展開している代行会社は数多く存在していますが、AWSが認定しているAWS パートナーネットワーク (以下、APN ) 企業の中でも、一定以上の導入実績を認められた「AWSプレミアコンサルティングパートナー」や「APNアドバンスドコンサルティングパートナー」がおすすめです。

「<マンガでわかる>AWS移行支援サービス」のホワイトペーパー では、わかりやすく移行支援サービスについてご紹介しています!

3. AWSの代行サービスを使うデメリット

次に、AWSの代行サービスを使うデメリットについても解説します。AWSの代行サービスを検討するうえで、デメリットについても事前に知っておくと良いでしょう。

3-1. AWS請求代行サービスを使うデメリット

一部サービスが利用できなくなる場合がある

AWS請求代行サービスを使うデメリットは、一部利用できなくなるAWSのサービスがあることです。

サービス内容やAWSパートナーにもよりますが、サービス提供企業がルートアカウントを保有する形になるため、一部のAWSサービスが利用できなくなる場合があります。このデメリットを避けるには、利用できないサービスについて代替手段が用意されているかどうかなど、契約前に質問してみると良いでしょう。

3-2. AWS運用代行サービスを使うデメリット

自社内のIT知見をもった人材が育ちにくい

AWS運用代行サービスを使うデメリットは、社内のリソースが育ちにくいことがあります。監視・障害対応・運用全般を全て代行会社に任せっきりにしてしまうと、当たり前ですが社内人材が成長する機会を失ってしまいます。

運用代行会社の技術力に左右される

もうひとつのデメリットとして、監視や障害対応が適切に行われているかどうかは、運用代行会社の技術力に左右されることがあります。安全に運用代行を委託するためには、代行企業選びが重要となります。

3-3. AWS導入代行サービスを使うデメリット

情報が外部に漏れる可能性

AWS導入代行サービスを使うデメリットは、情報が外部に漏れる可能性があることです。AWSシステムを構築してもらう際には、システム要件や自社内のオペレーション情報を外部に開示しなければなりません。そのため、情報漏洩を避けるためには、信頼できる外注先を見極める必要があります。

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4. AWSの「請求代行サービス」を選ぶ時の4つのポイント

AWSの代行サービスの内容や費用感も分かったところで、いよいよAWSの代行サービスの選び方についてですが、まずは主流の請求代行サービスに絞って解説します。

4-1.AWS利用料の割引率はどれくらいか

AWS料金の割引率はAWSパートナー企業によって異なります。
割引率は、7%、5% や 3% などさまざまです。また割引は無く、日本円での請求書払いができるのみというAWSパートナーもあります。

AWS料金の割引は一番簡単なコスト削減方法となるので、割引率は比較検討の際の重要なポイントです。

4-2.サービス利用の手数料はいくらかかるか

請求代行サービスを利用するにあたって、手数料はいくらかかるのかも選択のポイントとなります。手数料は、無料、有料、利用料の10%などこちらもパートナーによりさまざまです。利用料金の割引率、付帯サービス、手数料がいくらかかるかなどは合わせて確認して総合して判断が必要です。

4-3.付随サービスはあるか

クラウド保険付帯・無料サポート・セキュリティサービスが付くなど、こちらもさまざまです。当社の場合は手数料無料で、AWS利用料8%割引、クラウド保険付帯、無料サポート、日本円による請求書払いなどを利用できます。

4-4.サポート体制は整っているか

サポート受付時間や回答速度なども重要なポイントです。
各パートナーのサービスサイトでサービス仕様を確認してください。

関連記事:AWS請求代行サービスの比較は必要?比較のポイントと注意点を解説

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5. AWSの「導入・運用代行サービス」を選ぶ時の3つのポイント

次にAWSの導入・運用代行サービスの選び方について解説します。

各社のAWSの導入・運用代行サービスを比較する場合は、以下の3つのポイントを重点的にチェックして、外注先を決めていくのがおすすめです。

5-1. 信頼できる技術力があるか

AWSの代行サービスを選ぶうえで何よりも大事なのは、代行会社の技術力です。AWSに深い知見を持っているか、過去に多くのAWS代行実績があるか、優秀なエンジニアが揃っているか、きちんと見極める必要があります。
AWS運用代行を委託した場合に、いざ障害が起きた時に「復旧できませんでした」では済まないからです。できればITインフラ支援を10~20年以上行っているなど、オンプレミスの時代から数多くの経験を蓄積してきている会社が安全です。

5-2. AWSの実績が豊富か

AWSの実績が豊富にあり、運用や障害対応の経験やノウハウが蓄積されている企業を選びましょう。AWSの実績数や導入事例などは、多くの場合、代行会社のサービスページを見れば載っています。
導入企業の声などもしっかり目を通しておくと、その代行会社がなぜ導入企業に選ばれたのか、評価されているのか、を見いだすことができます。また、自社の業種・業態や直面している課題に似たケースの導入事例があれば、それらをどう改善したかを見ることでその代行会社の対応力を確認できるでしょう。

5-3. 運用コストの削減や最適化ができるか

運用コストの削減や最適化を実現できるかも重要です。
「コスト削減を狙ってAWSに移行したのに、思ったよりも効果が出ない」といった声は意外と多く聞かれます。しっかりPDCAを回して運用コスト管理をしていかないと、コストを最適化することは困難です。
AWSの代行サービスを選ぶなら運用コストの最適化や削減についてもアドバイスしてくれるような会社がおすすめです。

6. NHNテコラスの3つの代行サービス

最後に、NHNテコラスが提供しているAWSの代行サービスのC-Chorusについて紹介します。

NHN テコラスはAWS最高ランクの「プレミアティア サービスパートナー」です。ITインフラの運用支援を20年行ってきた実績やノウハウをもとに、お客様ごとに最適な支援を実施させていただいています。

6-1. AWSリセールサービス(請求代行・活用支援)

AWSリセールサービスは、AWS料金を日本円建ての請求書で支払えるAWS請求代行サービスです。

当社のAWS請求代行サービスは、初期費用・請求代行手数料・AWS技術が無料で、さらにAWS料金が割引になる大変お得なサービスです。

2つのプランがあり、「8%割引プラン」「個別割引プラン」からお客様のご利用用途に合わせて選択いただけます。
AWS請求代行のAWSリセールサービス

6-2. AWS導入・移行支援サービス

物理やマルチクラウドに精通したエンジニアチームが導入・移行を徹底サポートするサービスです。
「AWSを活用して新しくサーバーを構築したい」「オンプレミス環境からAWSに移行したい」という場合に、貴社に代わってインフラ構築やサーバー移行を実施いたします。

サービスメニュー 内容 料金
導入支援 インフラ構築:インスタンス起動、ミドルウェアインストール、FW設定、ロードバランサー作成、バックアップ設定、DNS設定 など 一式:100,000円~
移行支援 お客様の環境の調査、検証、AWS環境の構築、移行作業の実施 など お問い合わせください

AWS導入・移行支援サービス

6-3. マネージドサービス(AWS構築・監視・運用代行)

お客様の運用状況やご要望、コストにあわせて、プランやサービスを選び、組み合わせてご利用いただけるプランです。AWS構築・監視・運用代行・運用アドバイス・技術支援・インテグレーション代行といった複数サービスに対応しています。
サービスページではプランごとの価格や内容、お困りごと別の組み合わせ例などを紹介しています。まずはご相談くださいませ。
AWS運用代行のマネージドサービス

ご相談・お問い合わせ  03-6263-1715(平日10:00-18:00)

まとめ

この記事では、AWSの3つの代行サービス(請求代行・運用代行・導入代行)について詳しく解説しました。

請求代行
(リセール)
AWSパートナーがユーザーに代わってAWSに支払いを代行するサービス
ユーザーはAWS料金を請求書払いできる&利用料の割引を受けられるメリットがある
運用代行 AWSサービスの監視、障害の一次対応、各種設定の作業などを代行するサービス
導入代行 AWSの新規導入に伴うシステム構築や、オンプレミス、他システムからの移行作業を代行するサービス

それぞれの詳しい支援内容などを知り、自社に必要な代行サービスはどれか具体的なイメージが沸いたのではないでしょうか。

AWSの「請求代行サービス」を選ぶ時の4つのポイント

  1. AWS利用料の割引率はどれくらいか
  2. サービス利用の手数料はいくらかかるか
  3. 付随サービスはあるか
  4. サポート体制は整っているか

AWSの「導入・運用代行サービス」を選ぶ時の3つのポイント

  1. 信頼できる技術力があるか
  2. AWS代行実績が豊富か
  3. コストの削減や最適化ができるか

AWSを使いこなせる人材を自社内で育成するには時間がかかります。実績や経験が豊富なSIerやコンサルティング会社に導入や運用を代行してもらうことで、本業に集中できるメリットがあります。また、代行サービスを使うことで逆にコスト削減につなげることもできます。AWS導入や運用をスムーズに進めたいとお考えの方は、ぜひ代行サービスを検討してみてはいかがでしょうか。

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